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ウクライナ戦争3年目の変化 

ウクライナ戦争はハルキウ、ヘルソン奪還以降は軍事的に膠着状態だった。外交はまったく進まないけど、主戦場が前線から後方地域への戦略空爆に移行し、はじめてパワーバランスがウクライナ側に傾きつつあるように見える。この戦争は近代戦からWW1に後退し、WW2の戦略爆撃にフェーズが移ってる。しかも近代戦の要と言われてきた航空優勢を無視してる非常に稀なケース。つまり米軍が航空優勢をとったとしても、地上軍を侵攻させるにはドローン優勢が必要になり、これは現実的に難しい。今まで以上に電子線で優位に立てるかがキーなのかな。分隊レベルの戦術から戦略爆撃までドローンが必須になるとは想像出来なかった。

ウクライナ戦争3年目の変化 

米軍の調達戦略は冷戦から「量を質で凌駕する」だった。スマート爆弾、GPSロケット弾、ステルス。
ドローンは技術のコモディティ化で生まれ、再び量が質を食う時代に。ドローンは戦闘機の発展というより、ミサイル、爆弾、レーダーという補給物資の自律化、スマート化と言える。なのでF47のウィングマンでは代替えにならない。米軍がAWACSを引退させF35を代わりに使うのは的を得ている。もはや兵器に必要なのは運動性で高域レーダーでもなく、ネットワークバブとしての機能。センサーの役割は空陸海のドローンが担っていくのだろう。空よりも海が激変しそう。

ウクライナ戦争3年目の変化 

この流れは通信インフラの発達に似てる。先進国は光ファイバーインフラによる固定回線のエンドポイントとして無線があるけど、途上国はすっとばして5Gインフラできるみたいな。それが最適ではなくとも既存の仕組みがないのでボトムアップする必要がない。だから軍事大国と呼ばれる米中露は従来の軍事システムの拡張にドローンを使うけど、ウクライナ等は土台がない分、野心的な試みができる。変な例えだけど、軍事におけるドローンは攻殻機動隊におけるナノマシーンみたいなものなのだろう。

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グルドン

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