「快感の触媒」という例えはカメラにも当てはまると思います。
スペックシートには現れない「操作する悦楽」を持つボディやレンズは確かに存在します。GRシリーズやFujiのX-E3はアウトプットとしてのデータ以上に操作や握った時の感触が心地よいボディでした。ジョブズ氏の「美しく心地よいものに人は触れたくなり、触れられる事によって整備は洗練されていく」というポリシーは普遍的価値観でしょう。
ライカも快感触媒だけを目指しているメーカーと言えます。創業時の「永遠に動く機械」というポリシーはデジタル化によってなくなりましたが、シャッターやダイヤル類の感触、ピーキー過ぎるレンズ特性は空冷時代の911のようにアメリカと異なる属人的工業製品の魅力がありますね。