"川上氏:
「アスキー」などのパソコン雑誌を読んでいたら、何度もそういった記事が出るので、昔のパソコン少年はみんな知っていたことなんです。
このことが知られなくなってしまった理由のひとつとして、「アスキー」という雑誌がなくなってしまったということも大きいと思います。要するに、「メディアが伝える」ということがされなくなってしまったんです。
それと、インテル自身が「嶋さんがCPUの設計をした」ということを、途中まで認めていなかったんです。インテルの社史に載るまでにも結構時間がかかったりして。
インテルが作った「CPUの博物館」みたいなところでも、嶋さんの表記が小さくなったり、消えてしまったりしていて。インテルにとってみたら、「世界初のCPUは日本人が作った」という歴史は広める価値がないんです。
だからやっぱり、歴史というものは勝者によって作られる。外国が「実は世界初のCPUは日本人が作ったんだ」という歴史を守ろう、と努力はしてくれないので。日本の歴史は日本が守らないといけないんです。
そして、これと同じことがゲームやマンガ、アニメでも起こりうる、ということなんです。"