仏Ubisoftとアサシンクリードの「真実」──欧州ゲーム産業から『シャドウズ』問題まで
https://note.com/j1n1/n/n90faef5ebf78
とりわけ、『シャドウズ』を開発した当事者であるUbisoftや、『シャドウズ』以前から続く「アサシンクリード」シリーズへの知見、ひいては「なぜUbisoftが『シャドウズ』を作ったか?」という仮説──がないまま、議論が進んでいることには、一人の作家として危機感を覚えずにはいられない。
日本ではあまり知られてこそいないが、実はUbisoftは欧州最大のゲーム企業であり、その経済的・文化的影響は絶大だ。さらに「アサシンクリード」シリーズも17年以上続くシリーズで累計2億本も売れるなど、日本でいう「ファイナルファンタジー」に匹敵する(FFは累計1億8500万本)ほどの人気ゲームだ。
そこで本稿では、この『アサシンクリード シャドウズ』の問題を「きっかけ」として、Ubisoftとアサシンクリード、ひいてはこれらを生み出した欧州ゲーム産業という構造について、ゲームジャーナリズム的な立場から膨大な資料と論理をもちいて「真実」を追求したいと思う。