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ガンダムのコピー生産は可能か? vol.1#GQX 

ジオンは鹵獲したRX-78をリバースエンジニアリングしgMSゲルググを生み出してます。既存のジオン系MSの技術蓄積に見切りをつけ、今後のMS開発ベースをガンダムとしました。
歴史上、類似した事例は独ソ戦でのT-34戦車です。1941年に登場したこのソ連兵器の性能にドイツ軍はショックを受け、それ以降のドイツ戦車はT-34のリバースエンジニアリングから影響を受けてます。しかしドイツは新型戦車の開発に手間取り、ドイツ版T-34と言えるパンターの量産を開始した時には、もはや組織的反撃ができないほど弱体化してました。
早急な戦力化が急務なら、対抗する戦車を一から開発するよりもT-35をフルコピーしたらいいのにと思いますが、複雑な工業製品はなかなかそうもいかない事情があります。戦車は膨大な部品の集合体であり、専用部品もあればその国の汎用部品もあります。それらは国内に張り巡らされた複雑なサプライチェーンから生み出された製品であり、兵器をコピーするということは、そのサプライチェーン全体をコピーするという事で、それは現実的に不可能です。
(続く)

ガンダムのコピー生産は可能か? vol.1#GQX 

(続き)
その結果、ドイツ軍はT-34のフルコピーではなく仕様を自国のサプライチェーンに合わせたパンターを生産しました。
もっともコロニーを数百建造できる宇宙世紀ですから、中世紀の工業事情は単純比較出来ません。工業のソフトウェア化も進んでいるでしょう。そしてジオンも元は連邦の技術体系を土台にしているのでオートバランサーのように互換品も多かったはずです。しかし重工業製品の量産はどうしても泥臭い部分は出てくるはずで、リバースエンジニアリングによるコピーと説明されるとなんか腑に落ちないなぁと感じます。gMS-αが前線で運用されていたことからも、その時点でパーツのサプライチェーン出来ていたと思うんですけどね。
重箱の隅的な違和感ですが、こう感じるのもガンダム世界で長年構築されてきた技術体系の膨大な蓄積があるからなのかも。

まぁ、物語の本質とは関係ありません。ひとの数だけガンダム感は違うし、GQXのジェットコースター展開でも、余韻は「時間の経過」の中で映像外に詰まってます。斬新なアニメの試みだと思ってます

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