“iPhoneやマッキントッシュなど、革命的な製品を次々と生み出したスティーブ・ジョブズの「美の原点」に、彼が10代の頃に親友の家で目にした日本の美術品「新版画」があったことは、去年7月のWEB特集で紹介した。
その後、ジョブズの日本での足跡をさらに取材すると、彼が焼き物に大変な興味を持ち、ギャラリーや窯元をよく訪れていたことが分かった。”
スティーブ・ジョブズの壺(つぼ) | NHK | WEB特集
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220519/k10013632841000.html
“そのうえでジョブズは「自分のために作品をつくってほしい」と頼んできた。
四角い皿の前へ行き「もう少し小さいものを作ってほしい」と言った。
これぐらいと手で示したので、釋永さんが物差しで測ると22センチだった。
さらに「半分は釉薬(=うわぐすり)で黒く、もう半分は土のまま焼いてほしい。そして、黒と土との間には変化もほしい」と注文した。
そしてジョブズが加えた皿のデザインが「角を丸くしてくれ」だった。
”
“ジョブズが目指したものは、人の手になじむテクノロジーだ。
手触りが良くて扱いやすく、親しみが感じられるもの。
それは、ジョブズが壷を持ったときの感覚と一致していたのではないか。
ジョブズは自身の審美眼で日本文化に注目し、製品のデザインに取り込んだ。”