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ASIAN KUNG-FU GENERATION 後藤正文に聞く ロックバンドは“低域”とどう向き合うべきか?|Real Sound|リアルサウンド テック
realsound.jp/tech/2019/02/post

ここ数年、メジャーで活躍する日本のロックバンドのボーカルはとてもキーが高くて、ハイトーンの歌がほとんどになっている。これはハイトーンでないと歌が埋もれるから、ということ?

後藤:音域がそこしか空いてないからかもしれないですね。練習スタジオが狭いという環境も要因の一つとしてあると思いますよ。

ーースタジオが狭い?

後藤:インディーズ時代の自分たちもそうだったけれど、狭い練習スタジオに入ってバンドで「せーの」で音を鳴らしたら、ボーカルって聴こえないんです。叫ばないと曲にならない。だから初期のアジカンがエモいのは当たり前で、それはもう爆音の中でセッションしながら曲を作ってるから、叫ばないと自分が何を歌ってるかわからないからなんです。

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ーーあと、いわゆるAKB48を中心にした女性アイドルシーンに関しては、秋元康さんの影響力が強いというのはあるかもしれないですね。僕は直接インタビューで聞いたことがあるんですけれど、秋元康さんは音域に関しての持論があって。原体験が鹿児島の漁港のスピーカーだ、と。

後藤:僕もその話、聞いたことがあります。トシちゃん(田原俊彦)ですよね。

ーーそうそう。田原俊彦の「NINJIN娘」が鹿児島の漁港の割れそうなスピーカーで鳴ってるのを聴いて「これがポップスなんだ」と実感した、と。だからAKB48の制作でもエンジニアとかディレクターに「いい低音が鳴ってるでしょう」って言われると僕は全部下げるんだ、って言っていた。

後藤:それに関しては明確な反論が一個だけあって。今や漁港のスピーカーで音楽を聴いてる人はほとんどいないんですよ。鹿児島の漁港であっても、今の人はiPhoneにイヤホンで聴いてるから。もちろん、かつてはそういう時代もあったかもしれない。80年代にはラージスピーカーとラジカセを両方使ってチェックしていたと聞きました。でも、今はそういう時代じゃなくなってきちゃった。

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