Bluetooth通信の場合、ハードウェアの新規設計、生産ラインの新規立ち上げが必要で、コロナ禍での需要にスピーディに応えることができない。そこで、従来の体温計モデルがすでに搭載している、測定完了を報知するためのブザーに着目した。このブザーを用いて、測定データを乗せて変調した音波を送信し、スマートフォンのマイクを用いて受信した音波から測定データを復調する音波通信方式を採用することで、従来体温計モデルからファームウェアの変更のみで通信を実現できることに着目した。
本手法の採用により、低コストかつ短納期で通信対応体温計を市場に届けることができ、またBluetooth通信で必要とされるペアリングが不要で簡便に通信できるユーザビリティが実現できた。