今日の虎に翼 穂高先生の退任
虎に翼の脚本は笑いを織り交ぜつつもどこかドライで毒があるところが西川美和監督作品のようで好み。
両親や夫の死もあまり引き伸ばさずスピーディーに畳んでいくなかで、穂高先生との確執は意図的に仕込まれたバスの不協和音のように物語の根底に澱みつつ流れていく。
視聴者からは虎ちゃんの怒りは不条理に見え、対照的に穂高教授に同情するように脚本は設計されている。
明日の展開がどうなるかわからないけど。これは遅れてきた虎ちゃんの反抗期(精神的自立の模索)なのかもしれない。穂高先生は彼女にとって神聖なメンターであり知の父親でもあった。深く依存してきた父親の虚像が見えたと誤認し、必死で自立しようともがく大人の反抗期。先生がどう畳むのか楽しみ。