引用♪
オマハビーチ上陸などの戦闘シーンを撮影監督のヤヌス・カミンスキはシャッター開角度45~90度で撮影したという。
これは通常1/48秒のシャッター速度を1/96秒、あるいは1/192秒に変更したということだ(撮影コマ数は通常の秒24コマである)。
通常より2倍から4倍早いシャッタースピードで撮られた映像は、動きが固く硬質で、爆発よって飛んでくる砂や破片一個一個がクリアに見分けられるという奇妙な映像になっていた。
これは極限状態に置かれた兵士の異常な心理状態(事故ったときあらゆるものがスローモーションで見えたなどと言うが、そんな感覚だろうか)を見事に再現した撮影効果である。
結果この映画とカミンスキはアカデミー賞の撮影賞を受賞し、その後シャッターを閉めて撮影した映画が大はやりとなって「プライベート・ライアン シンドローム」という言葉まで生まれたのである。