治療法についてちらっと調べてみた
脳出血の場合、出血個所の特定と意識レベルによって取られる治療が変化する。意識が清明で切迫する脳ヘルニアを示す所見(意識障害、瞳孔拡大、対光反射消失、Cushing 現象=血圧上昇と徐脈)がない場合には内科的治療を行う。意識レベルが低下し、切迫する脳ヘルニアを示す所見がある場合、脳ヘルニアを避ける救命目的の外科的治療を行う。意識レベルが悪く深昏睡状態(瞳孔散大、対光反射消失、マンニトールなど抗脳浮腫薬を投与しても対光反射が戻らない場合)には手術での回復見込みがないため適応外となる。
急性期の内科的治療には呼吸管理、輸液、血圧管理、抗脳浮腫薬などがある。外科手術には血腫に対する血腫除去術か急性水頭症に対する脳室ドレナージがある。視床出血と脳幹出血の場合、前者は外側に内包があるために傷つけられない、後者は脳幹に対する一次損傷であり生命維持を担う部位であるために手術適応とはならない。