手袋を買いに #散財力の高い童話
子狐の動画をみた母さん狐は、風切り音の酷さにウィンドスクリーを買ってやることを思い付きました。
母さんは子狐の片手を人間の子供の手に変えてやり、言いました
「人間の方の手でMV88とお金を戸の隙から差し入れて『これに合うモフモフください』と言うんだよ。相手が狐だと解ると売ってくれないし、つかまえて檻の中へ入れちゃうんだよ」
子狐は、電気屋に着くと、教えられた通りMV88とお金を戸の隙から入れようとしましたが、戸からもれる明かりの眩しさに、つい狐の手の方を使ってしまいました。
「これに合うモフモフください」
店主は狐だと気がつきましたが、ブラウザはFirefox派なので、MV88用のウィンドウスクリーンを売ってやりました。お金は本物でした。
お母さん狐は小狐の話を聞いて呆れましたが、「ほんとうに人間はいいものかしら」とつぶやきました。