動画のブレに悩まされている町に、黒い棒状の装置を持った男が現れて言った「このジンバルを買うと約束するなら、ブレの無い動画を撮影してみせましょう」町の人々が約束すると伝えると、男はジンバルにミラーレス一眼を取り付け、滑らかな町歩き動画を撮影してみせた。しかし町の人々は「カメラとジンバル合わせて何キロあると思ってるんだ」「こんな目立つもの不審者扱いされる」「カメラの手ブレ補正で十分」「お高いんでしょ?」「人類にジンバルは不要」などと難癖を付けて、ついに約束を果たさなかった。男は一旦姿を消すが、再び町に現れ、今度はYouTubeチャンネルを立ち上げてジンバルを使った動画を投稿し始めた。すると滑らかで高品質な動画に魅せられた子供達が次々と男の後について行き、二度と戻ることは無かった。町には頭の固い大人だけが残された。#散財力の高い童話