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かといって、完全に閉じられたFacebookは、むしろグルドンよりも範囲が広すぎてやはり議論が拡散してしまいます。単なる飲み友達と仕事相手が混在する世界では、こういう話しは深い議論に至りません

同じ話をTwitterでしようとすると、わけのわからないクソリプにも対応しなければならなくなって、要は不純物が増えてS/N比が下がるわけです

たとえばグルドンの居心地がいいのも、ちょうどよい人数のコミュニティだからです。Drikinとその友達とファンという小さいサイロだからこそ、話しが噛み合うわけで

この傾向は今後どんどん加速度的に世の中の見え方を変化させていくと思います

はてなはアルゴリズム上の欠陥で、互助的に動けば一瞬でも目立てるという世界をつくった結果、サイロ化してしまいました。はてなのニュースと現実のニュースがだいぶズレてるわけです

そして、今は無名が有名になるチャンスというのは現実にはほとんどなくて、どのような場合でも、既に有名になっているオーソリティの助け(ピックアップ/リツイート/コラボなど)がなければ有名になれません。ピコ太郎もジャスティン・ビーバーがいなければブレイクしなかった

僕でさえ、やっぱり商業媒体から依頼が来たときに、原稿料が1万円だったりすると「1万円じゃ時給にも満たないからもっと自分が得する内容にしよう」と考えてしまいがちです。「得する」というのは、たとえば賢く見られたいとか、会社が儲かりそうだと思われたいとか、そういうものだったりするわけです。そうするとどうしても文章は歪んでいきます

これは雑誌では読者と編集長との信頼関係として存在していましたが、雑誌の場合、どうしても編集や印刷に膨大な時間とお金がかかるので維持が難しかった。いまはインターネットによってそういう細分化ができるようになって、直接書き手と読み手が一種の共犯関係を構築できるところに価値があると思います

有る種、読む前にお金を払う情報というのは、読者と書き手の間に暗黙の了解事項を持ち込むことができるはずなんですよ。つまり、読者は「あなたの意見を聞くのに5000円払う価値がある」と考え、書き手は「5000円の価値に見合う内容を書かなければならない」と考えるわけです

あと、自分的に「これはいい内容を書いた」と思っても、必ずしも読者に響かないことがけっこうあって、僕じゃないですけど、僕の尊敬する人たち、増井俊之さんや長尾確先生が書いたブログって、ものすごく高い価値があるんだけど、ほとんどウケない。ウケることを目指して書くものとは質的に異なるんですよね。そういう人に向けて書きたいわけでもないし

値段が高ければ高いほど、情報には価値があると錯覚します。100円のフロムエーよりも1000円の実用書、それよりも5000円の技術書、さらに1万円の洋書、究極のところは、コンサルが発行する20ページで1000万円のレポートの順に信憑性が上がっていきます

その反面、買ってきた雑誌の広告ページをわざわざ切り取ってゴミ箱を作る人はいないわけで、すなわちそれは曲がりなりにも「買ってきた価値あるもの」だからなかなかそういう
発想にいけないわけですね

要は、「安く手に入るものは、良くないもの。無制限に批判や攻撃を加えてもいいもの」と考えられがちなんです。要はチラシと同じで、タダで入ってる情報は好きにしていいという意識がある

当たり前なんですけど、たとえばアプリやサービスって、価格が安いほど文句を言われる確率が上がるわけです。高くなればなるほど建設的な意見が増える。

そもそもnoteを運営するPoCの社長の加藤さんに「加藤さん個人の有料ノートをやったらいいよ」と勧めたのは僕なんですが、それはなんでかというと、加藤さんが「自分の考えを親しい人達プラスアルファくらいに広めたいけどどうも気恥ずかしい」という悩みを話してくれたからですね。有料なら、そんなに恥ずかしくないよって言うと、受け入れてくれました

それは極論だったり、反感を買いそうなテンポラルな考え方だったり、仮説だったりするわけで、そういうものにいちいち反応するアンチを作り出さないようにしたいというのが有料メディアに行く人の考え方だと思います

一方、noteに書きたいようなことは、たとえば「沢山の人に知られたくない情報」だけど、「味方になってくれる一部の人には共有しておきたい情報」だったりするわけです。もし書くとすれば

僕は実は既に別の有料メディアをやっているんですが、そっちは完全なファン向けのサービスと割り切っているので、「見たい人が見る」以上のものではないわけです。なのでよりプライベートなことが書ける

「情報商材」は、「情報そのものに価値があると錯覚させる情報(広告)」に力点が置かれているから違和感があるわけです。本屋さんの本は開かないと読めない。ある意味で、それは購買行動の一部なんですね

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グルドン

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